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リュウキュウサンショウ…の特徴と生態

白と黒のツートンが特徴のリュウキュウサンショウクイ

バードウォッチング情報

●全長20cm ◎季節性:冬鳥 ☆雌雄ほぼ同色

◎季節性について

季節性については複数の情報があり悩むところですが、私のフィールドでの観察経験から「冬鳥」として分類しました。

もともとの分布地域では「留鳥」とされ、それ以外の九州や四国では旅鳥あるいは留鳥、本州では旅鳥とする説もあります。

一方、文一総合出版の『鳥くんの比べて識別!野鳥図鑑670 第2版』に「留鳥または冬鳥」とあります。

私のフィールド(愛媛県新居浜市滝の宮公園)での観察経験および撮影経験は、晩秋から3月中旬までに限定されています。

夏季にサンショウクイが稀に観察できるときはありますが、リュウキュウサンショウクイを観察した経験はありません。

このような状況を考慮して、素人の判断ではありますが、「冬鳥」としました。

◎名前について

私の観察した鳥の中でも最も長い名前ですが、漢字表記にすると「琉球山椒食」です。

山椒の実を食べてその辛さに驚いて「ピリリリ、ピリリリ」と鳴いているように聞こえるその鳴き声から「山椒は小粒でもぴりりと辛い」という諺を連想させたのが由来とされているようです。

しかし、実際に山椒を好んで食べるわけではありません。


サンショウクイの英語名は Ashy Minivet ですが、リュウキュウサンショウクイは Ryukyu Minivet のようです。

minivet がサンショウクイの類を表します。ちなみに、ashy は「灰色の」という意味です。

◎分布と生育場所について

リュウキュウサンショウクイは、もともとは沖縄県や九州南部にのみ留鳥として生息していたそうです。

しかし,1990年代ごろから次第に九州の北部や,四国地方でも観察されるようになり,分布域が北上していることは確実視されています。(一部では繁殖も確認されていると聞きます。)

北上の原因としては、温暖化があげられています。

近年、静岡県辺りでも目撃例が報告されていましたが、2017年冬に東京でも観察されちょっとした話題になりました。


私自身の反省からアドバイス…。

まさに分布域を広げている最中のこのような種は、”証拠写真”になり得るような写真が撮れたら大切に保存しておく方がよいでしょう。個人的なデータとしてはもちろんですが、学術的にもいつか役立つかもしれないからです。

◎外見の特徴について

2015年11月に初めて本種を撮影した際に、「サンショウクイ」と教えられたのでしばらくの間そのように思っていました。

しかし、夏鳥のはずであるサンショウクイを真冬に何度も観察したのでおかしいと思い複数の図鑑で確認して初めて「リュウキュウサンショウクイ」の存在を知りました。

両種を比べると外見的な違いから識別は可能なのですが、リュウキュウサンショウクイに関しては、図鑑では詳しい情報が少ないということも原因でした。

もっとも顕著な識別ポイントは、額の白色部分です。私は、サンショウクイのは「バンダナ」に、リュウキュウサンショウクイのそれは「ハチマキ」にたとえています。

他の特徴も含めてまとめると下記のようになります。

リュウキュウサンショウクイの外見の特徴◎体下面は、サンショウクイが綺麗な白色、リュウキュウサンショウクイは部分的に黒色味があるので汚白色。

◎サンショウクイよりも、額の白い部分が狭く、体上面はさらに暗い、胸は黒っぽいなどの違いがある。

◎サンショウクイのメスも額の白色部は狭いので注意を要しますが、リュウキュウサンショウクイは額上部から体上面はより暗色(黒灰色)なので識別可能。

◎生態の特徴について

遠目ではハクセキレイに似て見えますが、(リュウキュウ)サンショウクイが地上に降りてくることはほとんどないようですし、実際地上にいるのを一度も見たことがありません。

常に木から木へ、枝から枝へと移動しながら、昆虫類を空中採食しているのを見かけます。


私のフィールドでは、リュウキュウサンショウクイが単独でいるのを観察するよりもカラ類などの混群といっしょに現れるのを見かける方が普通です。

個体数が少ないので、冬季に混群に出会ったらリュウキュウサンショウクイの存在確認を意識するようにしています。

◎鳴き声(囀りと地鳴き)について

飛翔時に鳴くと図鑑にありましたが、2017年の冬に初めて「ヒリリー」のように鳴きながら飛ぶのを観察しました。


サンショウクイとリュウキュウサンショウクイとでは、多少鳴き声が違うらしいとも聞きますが、実際に鳴き声を聞いたのは一度だけなので何とも言えません。

◎面白ポイント

分布域の北上化に関心がある観察者にとっては、本種そのものが面白い対象だと思います。

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